【メジャーリーグを二刀流で席捲】こんな映画を見つけた。
メジャーリーグの大谷選手の活躍がすさまじいですね。
アメリカでは、大谷選手専用のカメラも登場する人気沸騰ぶりです。
同じ日の試合で、打者として40号本塁打を打ち、先発投手として8勝目を挙げたリアル二刀流としての活躍は脅威でしかありません!
この時の試合をアメリカでは「地上最大のショー」という、今から70年ぐらい前の古き映画を引き合いにだして表現してましたね。
日本では、このような異次元の活躍を「まるで漫画の世界だ!」とよく言われてました。
そこで、私の好きな映画のなかではメジャーリーガーの二刀流を描いたものないかと探してみました。
見つかったのは「人生を語るファンタジー映画」でしたが、この主人公は間違いなく二刀流で成功したのではと思われます。
「あの事件がなければ・・」
正確に言うと、この映画は主人公である野球選手がメジャーにデビューして「二刀流」の活躍をするというサクセスストーリーではありません。
ひとりの野球選手が熱狂的で歪んだ愛情を持つファンに、一命を取り留めたもののガンで撃たれるという実際にあった事件がモデルになっています。
映画のタイトル「ナチュラル」は天性の才能の持ち主という意味ですが、「神童」と言われる主人公がまさに「メジャーリーグ」で成功の道をたどろうとした時にこの事件が起こります。
ロバート・レッドフォード演じる主人公が謎の女性の「銃弾」に倒れなければ、投打の才能を発揮して「二刀流」で成功していたのは間違いありません。
しかし、これでは映画として成り立ちませんよね。
まずは、投げる才能を見せる「シーン」があります。
この映画の時代背景は1920年代~1930年代のアメリカを描いていますが、汽車が遊技場のある停車駅で30分ほど休憩のために止まり乗客は外に出て遊んだりします。
大リーグで最高の選手になる夢をもった主人公が「シカゴ・カブス」に入団テストを受けるため、同じ気車に乗り合わせた「現役バリバリ」の強打者と、遊技場の空き地で勝負することになります。
結果は圧倒的な投球をして、僅か「三球」で勝負がつきます。
そして、主人公はシカゴに着いたホテルで凶弾に倒れます。
「16年後」のクレジットが流れて・・
年齢を重ねた中年の主人公はメジャーリーグの「ニューヨーク・ナイツ」という弱小球団に入団します。
当初は、なんのキャリアもなく、引退する年齢といってもいい選手を監督は使うはずはありません。
やがて、練習中のバッティングで実力の片りんを見せた主人公は、試合に起用されます。
結果は、ボールがクラッシュして見事にホームランを打ちます。その後も打ち続け「ナイツ」の主砲となっていきます。
ここまでなら、「ブランク中にバッティングのセンスを磨いたんだろうな」と思いますが、ある日の練習中にバッテリー投手に指名されてピッチングをします。
そのボールは、キャッチングも出来ずバックネットに食い込みます。1球だけですが、投手としての才能も錆びていなかったんです。
その後の奇跡的な描写も「漫画の世界だ」と言われかねませんが、この映画がそうならないのはドラマチックなストーリーと、それを後押しするアカデミー賞撮影賞にもノミネートされたクラシカルな映像ですね。
【見どころ】
- 主役のロバート・レッドフォードの年齢を重ねていくメイクに注目。
- 中年のルーキーに打たれた投手が、衝撃ではがされたボールの皮を拾って戸惑うシーン。
- 主人公のバットに刻まれた稲妻マークにあやかって一人のチームメートがユニフォームの袖に付けるが、「カット」が変わると全員が袖に付けている。
- 西日が射す球場に、観客が球場いりするシーンが美しい。
- バッターボックスを度々、俯瞰で撮っているシーン。