寅さん!

全てはここから始まった!男はつらいよ / 第1作 1969年

20年ぶりに帰郷した寅さんが巻き起こす、葛飾柴又騒動記。監督も演者もシリーズ化を想定していない全力投球だからこそできた喜劇映画の秀作。リアルとも下手とも違うクサイ芝居の、渥美清とワキを固める倍賞千恵子・前田吟・志村喬らの熱演が生み出す泣き笑いは、どうリメイクしたって超えられない。

今までのアウトローとは違う唯一無二のヒーロー登場!

映像、音楽、日本語、声色。全てが美しい寅次郎のモノローグではじまる本作は、観客を一瞬にして別世界へ誘い、そこからはめくるめく91分間の映画体験。

桜が咲いております。懐かしい葛飾の桜が、今年も咲いております

「男はつらいよ」の原点は、1968年より全26回にわたり放送されたテレビドラマ版「男はつらいよ」。最終回で寅は、なんとハブにかまれて絶命する。これにファンはもう抗議。それならもう一度寅さんを・・と映画化が決定した。一度きりの復活のはずが大ヒットして長いシリーズになった。


冒頭からいきなり「庚申の日」で賑わう帝釈天の参道に飛び入り参加する寅次郎。

やがて国民的兄妹になるとは誰も思わなかった..

お兄ちゃん!?          そうよ、お兄ちゃんよ!

 

初恋マドンナは・・なんと御前様の娘さんだった❣

歴代のおいちゃんでガチで喧嘩したのは森川おいちゃんだけ

おいちゃんの代役で、さくらのお見合いに参加する寅だったが、酒をあおって「大虎🐅」になって見合いをぶち壊してしまう。反省の色のない寅においちゃんの堪忍袋が切れ、取っ組み合いの大喧嘩に。寅は再び柴又を去ってしまう

テメェ、よくもさくらに手え、出したな!

 

奈良で幼なじみの冬子と再会

「ちっとも変わらない。四角い顔」と寅を覚えていた冬子。あまりの美しさに寅はのぼせてしまい、すぐに一目惚れ❣

元祖は御前様だったんだよね^^

博がさくらに一世一代のプロポーズ。お互いの熱い眼に注目・・

 

前田 吟さんはこのシーンを30数回、撮り直したそうでご本人は「僕の演技が下手だったから」とインタビューで謙虚に言ってましたね。その人柄が博の実直で真摯な姿に投影されてるのではないか。

助演俳優たちも凄い熱量。博の一世一代の告白もさることながら、その求愛を受けとめるさくらの演技も凄い。このシーン、倍賞の瞳孔はパックリと開いており、さくらの興奮状態を言葉でなく目で表現している。

柴又駅のさくらと博の名シーン・・

愛の喜びが全身を駆け巡る人間の姿がそこにあり、思わず泣けてしまう。

 

川甚で行われたさくらと博の結婚披露宴

 

感動のスピーチと寅次郎の大泣き


作品に映画らしい風格をもたらすのは、博の父親を演じる名優・志村喬だ。この人にしかできない重厚感のある、とつとつと話す演技で、約3分におよぶ結婚式での独演を作品の大きな見せ場にしている。不機嫌そうな父親が重い口を開くまでのタメや緊張感の演出も素晴らしく、山田洋次監督の演出手腕が冴えわたっている。

博の父役は、昭和を代表する名優・志村喬。山田洋次監督は、丸山誠治監督「男ありて」(1955年)で志村が演じた役柄をイメージして博の父親役を創出した。この映画で志村は、なんとプロ野球監督の役。家庭をかえり見ない、野球一筋の男だった

舞い上がるほど恋にのぼせる日々・・

 

観客も見果てぬ夢をスクリーンに追い続けた。

🎵殺したいほど惚れてはいたが

指も触れずにわかれたぜ (北島三郎「喧嘩辰」)

冬子に惚れ抜いていた寅の大失恋・・

お嬢さん、お笑い下さいまし。
私は死ぬほどお嬢さんに惚れていたんでございます。

ラストシーンは、ぱあっと広がる青空..爽快な後味をもたらす


第1作「男はつらいよ」は続編を想定していない一作完結の映画だったという。次作などない一発勝負の意識が監督にも演者にもあったからこそ、ここに全てをぶつける!という全力投球の覚悟が生まれたのだろう。



レビュー記事

寅さんが大好きで初めてCDを購入しました。数々のセリフが泣かせます。
動画やビデオを観なくても、気軽に音楽と名言が聴けるのが良いです。借りパクや紛失もあり、都合3回買ってますが手元においておきたいCDです。
余談ですが『メロン騒動』は、リリィさんのお説教付き完全版です。よく地上波テレビでメロン騒動を放送しますが、完全版は無いですね。それと『りんどうの花』は2編収録。これだけでも買いです。

 
DVDコレクション

毎号収録されるDVDは映像も音もクリアなHDリマスター版を使用し、
各作品のロケ地を訪ねるミニ番組「寅さん旅のあと」も同時収録します。マガジンにはDVDと連動する〈一発検索〉機能付きストーリーガイドや、山田洋次監督をはじめとする著名人のインタビューも掲載。



     ≫ブルーレイディスクについて≪

  • 画素数を比べると、DVDは35万画素、ブルーレイは207万画素。
  • そのため、臨場感あふれる映像が楽しむことができます。
  • DVDなどに収録されている音声データよりも大容量となるかわりに
    クリアで高音質な音響が楽しめます。


~ブルーレイの再生デッキをお持ちでないかた~
★HDリマスター版がおすすめです^^
・映像が非常に綺麗で寅さんの旅先の風景も美しく堪能できます^^
・このDVDの最大のメリットは『特典映像』が豊富でシリーズの名場面集や撮影風景が楽しめます。


 

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