レストランに勤務していた頃、ランチタイム(11時~14時)のメニューで一番人気があったのがハンバークライスだった。
ミートプレーンという白いお皿に、メインのハンバークとガロニ(付け合わせ)は目玉焼とレタス添えで、ランチタイムが終わるとハンバークステーキという一品メニューになって鉄板に載ったハンバークがジュージュー音を立てていたねえ。
ある日、ランチタイムが終わり賄いでハンバークライスを作ってくれた。ランチとちょっと違うのは目玉焼きがブ厚くて「まんまる」だったんだ。この目玉焼がエラク美味しくて感動したので賄いを食べ終わってすぐに調理場からホールに
料理を出すデシャップからコックさんに聞いてみた。すると賄いで出してくれた目玉焼きの作り方を実演してくれた。
驚いたことにフライパンを使わないでコンロがある周りの台の縁に(黄色の目印のところ)に油を使わず空の「マンダリン缶」を被せて出来上がり!ポイントは周りの縁がまだ熱いこと、そして塩、ブラックペッパなどの味付けはなしだった。その秘密は、さっきのコンロの台には、いろいろな料理を調理してその飛沫した香辛料が染みついているとか..
今では「ファミレス」でも空の缶の代わり円筒形のリングを使ったオリジナル料理などを調理する方法が常識になっている。
あのコックさん、「俺が先にやったんだぞ」と言ってやしないか(笑)