『男はつらいよ』シリーズは、寅さんの旅先の映像が「動く絵葉書」と言われるほど美しく、人気がありますね。
一方で「とらや」のお茶の間/団らんシーンが楽しくて、温かくてたまらないという人が数多くいます。
何故なんだろう・・。
ちょっと探ってみようかな 🧐 🧐
見どころ
検証 / お茶の間は 賑わいの交響曲
「とらや」での賑わいは、 音楽で言えば、シンフォニー
それぞれの出演者を楽器と考え お茶の間の芝居の台詞、
笑い声など ソプラノ、テナー、ある時はドラムもある。
俳優の声の音色まで臨場感を醸し出し、観ている私たちに心地よく響いてくる(^^♪
これは、山田監督の演出の組立ての中に入っているんですね。
検証 / お茶の間に上がったら全員家族
これは寅さんがまだ振られてないことが前提ですが、
「マドンナ🧚🏻♀️」がいる時は和みマックス状態に!
マドンナと共有した旅先での楽しい思い出ばなし、
寅さんは幸せ一杯なので冗談も冴えまくって連発する!
茶の間にいる全員が幸せに満ちた笑顔、笑い声がお茶の間に溢れだす。
マドンナも日常生活ではこんなに人と打ち解けたこともないし、家族の一員になったようにお互いの距離がグッと縮まる。
例えば・・第14作「寅次郎子守歌」ではマドンナ京子(十朱幸代)が団らんのお茶の間から帰る時、
「久しぶりに田舎に帰ったみたい」とさくらに嬉しそうに話している^^
また、第19作「寅次郎と殿様」でマドンナを演じた真野響子さんは、インタビューで言ってます。
「本当の家族のようだと・・」
検証 / 幸福論・夢物語
じゃあ、マドンナがいない時は?という声が聞こえてきそうですが、
もちろん、温まりますよ!
それは、お茶の間で 滑舌良く話す 寅さんの幸福論や夢物語 です^^
そもそも、旅というのは非日常的ですね。
日常生活で地道にあくせく働いている人、これは生活のためにやむを得ないですが、
やはり「風の向くまま、気の向くまま」の旅生活をする寅さんに憧れます。
ただ話すだけではありませんね。
もうそこは寅さんワールドの世界です。歯切れのいい語り口にうっとり。〇
観ている我々も登場人物と一緒になって笑い 日頃、溜まったストレスがある人はひと時のサヨナラができる^^
検証 / 取っ組み合い
まず、お約束のような取っ組み合いがありますね。
いつも通りお茶の間の小上がりに座っている印刷工場のタコ社長が、よせばいいのに寅さんの神経を逆なでするような発言をする。
その結果、
「お前なんかに中小企業の経営のつらさが分かってたまるか」
おいちゃんは寅に「出ていってくれ!」
「それを言っちゃ、おしまいよ」とトランクを持って出ていってしまう。。
それを見ておいちゃんをはじめ、みんなの顔が曇り、
さくらは、「お兄ちゃん、どこに行くの!」と止めに入る。
寅さんは、さくらにそっと詫びの言葉をつぶやく。〇
喧嘩の原因はどっちもどっち、その場の勢いなんてのもある。どこの家族にもみられる光景ですね。
珍しく定位置から離れてタコ社長がお茶の間の団らんに加わる!
第6作 「男はつらいよ」純情編
タコ社長🐙はお茶の間にあまり上がったことはないが、自分はとらやの家族の一員だと本気で思っている。
例えば、第28作「寅次郎紙風船」のお茶の間に家族が揃ったときに寅が「大事な話があるから」とタコ社長に席を外してもらうシーンがある。
話が終わって、出て行ったタコ社長を「もう、いいよ」と迎えに行くと、、「どうせ、俺は家族じゃないよ」といじけてしまう😢
とらやの茶の間で起こる喧嘩は・・気持ち(感情)の振れ幅が大きいほど、逆方向の作用も大きい。
旅から中々、帰って来ない寅さんを「今頃、何をやっているのかね・・」と心配するさくらやおいちゃん、おばちゃん。旅先の寅さんは故郷のことを思うと、居ても立っても居られずに柴又に帰る。
例外は、会わせたくない人物がいる時。つまりマドンナとなる人物がいるときに寅さんが帰ってくるときですね。
この「ドタバタシーン」も、このシリーズの面白さに違いないですが😅
まとめ
このシリーズは地方の美しい映像で郷愁を誘いますが、お茶の間のシーンは心の故郷に帰れるのが魅力です。
コロナ禍で暮らしにくくなっている現在、この映画で元気をもらっちゃいましょう^^)/✊🏻🤗