山田洋次がシリーズ完結のつもりでのぞんだ前作『望郷篇』は大ヒット。この結果を受けて松竹は「男はつらいよ」を本格的にシリーズ作品として打ち出す決断をする。
前作まではテレビシリーズから広がった映画版という感のシリーズだったが、この作品で本格的な映画『男はつらいよ』が誕生する。
名優・森繁久彌と渥美清の競演を中心とする映画冒頭部分。もうひとつが寅次郎とさくらによる、柴又駅での美しい別れのシーンだ。
見どころ
今回の寅さんのお相手は訳ありの人妻 /明石夕子。 ~若尾文子~
Happy 90th birthday to Ayako Wakao, born on November 8, 1933 🎂 pic.twitter.com/eu3CMace0A
— Valeli ヴァレリー (@mutokuten) November 8, 2023
1953年、映画「十代の性典」に出演。映画は大ヒットを記録してたちまち人気を博した。同年の映画『祇園囃子』では溝口健二監督に起用され女優としての実力を発揮する。性典女優の汚名を返上した熱演が高く評価された。
以降、可憐でありながら強烈な情念と内に秘めた激しい気性を表現する演技から日本映画を代表する正統派美人女優の一人となり、京マチ子、山本富士子と並ぶ大映の看板女優と謳われ、260本以上の映画に主演した。和服姿の艶やかな美貌から未だに海外での人気が高い。 入社2年目にして、たちまち「大映」の看板女優に。
今回のテーマは故郷。そうよ、俺のふるさとは葛飾柴又よ..
ふるさとは遠きにありて思ふもの・・
室生犀星のあまりにも有名な詩をモチーフにした今作品。
『ふるさとを思ふ..寅さんの言葉』。〇
わびしい独り旅の
夜汽車の中のうたたねに、
ふと夢にみるのは
ふるさとのこと。
お笑いくださいまし。#男はつらいよ#純情篇 pic.twitter.com/EXl6bR3Lbh— しなふく📡「昭和」エンタメなニュース発信局 (@sinafukudoa) November 8, 2022
とらやでは、テレビのドキュメンタリー番組みたいな『ふるさとの川 江戸川』を一家で観ているころ、寅さんは遠く離れた山口県の小さな食堂のテレビで偶然観てとらやに電話する。
『一家団欒のひととき』。〇
昭和は隣近所で親しくしている住人にも..
こんな風景があったような・・ pic.twitter.com/mBpwpsyWTS— しなふく📡「昭和」エンタメなニュース発信局 (@sinafukudoa) October 30, 2022
冒頭部分が強く印象に残る第6作『純情編』
見れば見るほど心に沁み入る味わい深い冒頭場面には名場面がふたつある。!
ひとり旅を続ける寅次郎は、幸薄げな子連れの女と出会い、故郷への里帰りを共にする。渥美清と宮本信子の抑えた演技は哀愁に満ちたロードムービーといった風情で心を掴まれる。
哀れみとも憤りともつかぬ、やりきれぬものがこみ上げてきて・・・
そして、あとひとつは喜劇俳優ニ大スターの共演だ。
渥美清さんがまだ駆け出しの時代、すでに森繁久弥さんはスターだった。森繁さんの出演作に端役で出演した渥美さんに「キヨシ、弁当食ったか」と優しく声をかけて貰ったことに感激したという。
渥美と森繁の共演はほんの束の間であるが、その道の達人同士は刀を合わせずとも対峙する構えだけで魅せてくれる。このときのふたりのやりとりは見事で、天才俳優同士の絶妙の呼吸が堪能できる。もっと見たいなあ!と思うところでシーンは終了してしまう、残念!
この作品でしか見られないふたつのシーン!
#子供の日#どうでもイイ報告をする
第6作/純情篇1971年博の独立問題でタコ社長の家に訪れた寅さん
結構、子沢山なんだよねこれは「あけみ」を探すしかないよね
黄色い服を着た10歳前後の女の子に..
目を付けたが、長男とおぼしき男の子に
じゅんこ..と呼ばれていた pic.twitter.com/LSSs30iBG5— しなふく📡「昭和」エンタメなニュース発信局 (@sinafukudoa) May 5, 2023
同感です👍🏻
山田組の大道具、装飾を総括する美術監督、出川三男さん、素晴らしい仕事をしますよね。
タコ社長の生活感が見事に伝わってきます😆— しなふく📡「昭和」エンタメなニュース発信局 (@sinafukudoa) May 5, 2023
おっしゃる通りですねえ。
シリーズを通してみると、随所にそれが見られます。
また、それが楽しみのひとつなんですが…— しなふく📡「昭和」エンタメなニュース発信局 (@sinafukudoa) May 5, 2023
タコ社長の自宅が初めて公開される。あとにも先にもこの作品だけである。子沢山で後にあけみだけが登場するわけだが、こんな狭いところに家族が住んでいたんだなあ...
「お前になんか、中小企業の社長の辛さが分かってたまるか」が実感として伝わってくる。
初代おいちゃんと2代目おいちゃんが一つのフレームに・・
ここでは松村さんがスケベ医者に扮している。
いつも通り失恋というかたちで展開する物語は大団円
おばちゃんの遠縁にあたる別居中の美しい人妻・明石夕子が『とらや』に下宿していたために起こる賑やかな騒動は、初期のシリーズの定番となる。
今回も第3作『フーテンの寅』に続く勘違いだった。
夏になったら鳴きながら、
必ず帰って来るあの つばくろ さえも、
何かをさかいにパッタリ姿を
見せなくなることもあるんだぜえ・・しかし、すぐに解決する。 pic.twitter.com/dplITA1mMR
— しなふく📡「昭和」エンタメなニュース発信局 (@sinafukudoa) August 4, 2023
そうでしたねえ🤣
その他には照れ笑いするとか😅
それを見た森川おいちゃんの
馬鹿だねえーが飛ぶとか😁— しなふく📡「昭和」エンタメなニュース発信局 (@sinafukudoa) August 5, 2023
俗に言う..「舌の根も乾かぬうち」ですよね😆
— しなふく📡「昭和」エンタメなニュース発信局 (@sinafukudoa) August 4, 2023
豹変の仕方は
天下一品ですからね🤣— しなふく📡「昭和」エンタメなニュース発信局 (@sinafukudoa) August 5, 2023
横恋慕の寅さん。○
その人(寅)はとてもいい人なんだけど…
恋心を受け入れるわけには いかないのよし、じや 俺が行って
その馬鹿野郎に話してきましょうもみじ荘の番頭さんから一報が・・
馬鹿はお前よ… pic.twitter.com/5jMD3s6tv9— しなふく📡「昭和」エンタメなニュース発信局 (@sinafukudoa) August 25, 2022
やっと..気が付いたのね💔#男はつらいよ#純情篇 pic.twitter.com/VhtvXLUu1v
— しなふく📡「昭和」エンタメなニュース発信局 (@sinafukudoa) October 14, 2022
思わず涙がにじむ、兄妹の情感あふれる別れの場面
寅次郎とさくらは幼き日の思い出をたどりながら、柴又駅で涙の別れをする。シリーズ中、二人は何度も同じ別れを繰り返すのだが、幼年期のエピソードとともに、さくらの寅次郎への想いがもっとも強く溢れ出すのが本作での別れ。こちらでは倍賞千恵子の名演が光る。
優しいさくらは、寅さんの首にマフラーを巻いてあげる。
あのね、お兄ちゃん・・つらいことがあったらいつでも帰っておいでね
そのことだけどよ・・そんなことだから俺はいつまでも一人前に・・
「故郷ってやつはよ・・」その後の言葉が電車の音にかき消される・・
故郷ってやつはよ、故郷ってやつは・・
えっ何、何て言ったの!
続きの言葉は聞こえなかった・・余韻が残るいいシーンだと思う。
観ている我々も、寅さんの言葉を想像するしかない・・
語り草となった撮影裏話・・
これは有名なエピソードですが^^電車の乗客はエキストラではなく本物。通常運行の電車が来て、一発本番撮りをしたが何度も撮りなおしになっちゃう。渥美さんは次の駅で降りてまた戻ってきて・・また次の電車を待って。「あっ、(電車の色)違っちゃうねえ」なんて言いながらやってたらしい。この名シーンに乗り合わせた乗客はラッキーだよね!何曜日に撮影したのかわからないけど、翌日..会社に出勤して自慢したんではないだろうか^^
望郷篇は山田洋次監督の思いが強く反映された渾身の作品。五作目でシリーズはお終いにしようと思っていた。ところが、映画館はどこも超満員。やめるにやめられなくなった。
もう一回だけ僕が作るって撮ったら、やっぱり思いがこもるんじゃないでしょうか。とても力のあるものができて、ドーッとお客が増えて、それでまた..やめられなくなっちゃった。
≫ブルーレイディスクについて≪
- 画素数を比べると、DVDは35万画素、ブルーレイは207万画素。
- そのため、臨場感あふれる映像が楽しむことができます。
- DVDなどに収録されている音声データよりも大容量となるかわりに
クリアで高音質な音響が楽しめます。
『 動画配信サービスとブルーレイの比較 』
動画配信サービスは月額費用がかかるが・・
- テレビやスマホでも見れ、「ディスク」も無い。
- だから保管スペースが不要。プレーヤーも要らない。
- 外出先でもスマホで観れる。
- 映画「男はつらいよ」シリーズ以外の他の作品も視聴できる。
- これは映画好きにはたまらないですね。
一方、ブルーレイは・・
- コレクションできる楽しさがある。
- 商品は買い切りなので追加費用は不要。
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