寅さん!

お~い、源ちゃん!寅さんと仲良くやってるかい

寅さんと名コンビ・源ちゃん役で愛すべきキャラクターで国民に愛された、佐藤蛾次郎さん は一昨年の12月9日死去、78歳だった。

山田監督は言う。

このコンビ無くして、寅さんシリーズは成り立たなかっただろう。典型を生み出すという、大きな仕事を、彼は小柄な身体、ユニークな表情、愛嬌(あいきょう)のあるガラガラ声で表現してくれた。

佐藤蛾次郎さんと山田洋次監督の出会い

大阪の児童劇団出身の佐藤はラジオやテレビで活躍。23歳のとき、映画『吹けば飛ぶよな男だが』(1968年)のオーディションで山田洋次監督に会った。当日は何と2時間の遅刻。佐藤は悪びれた様子もなく「あ、どうも」。いきなりタバコを吸って、短い足を組んで椅子に座った。
「何がやりたい?」。山田監督の質問に。「不良」とだけ答えた。とにかく監督は俺を気に入ってくれて、採用された。でもいざ撮影に入ったら驚いた。監督は自然な芝居を要求するんだ。いかにも、というのはダメだった」

 

山田監督、寅さんフアミリーにも愛されていた・・

山田監督に『吹けば飛ぶよな男だが』のときに仲人してもらって結婚した。

 

テレビ版でも出演。役名は違うけれど初々しい源ちゃんが可愛い!!因みに..このヘアースタイルはドイツ軍のヘルメットと言われていた

 

『男はつらいよ』出演のきっかけ・・

別の映画の撮影中に山田監督が「フジテレビでやってる『男はつらいよ』って見たことあるか?」って聞いてきたの。山田監督、その脚本書いていたから。俺、渥美さんが好きで毎週見てたんだ。「出るか?」「出ます」って。次の週からレギュラーになった。

渥美さんと初対面の印象は・・

俺みたいなペーペーでも偉そうにしないし、大事に扱ってくれた。かわいがってくれました。
売れてる人って偉そうにするじゃない?「お前、それ芝居ちがうぞ」とか言う人もいるけど、渥美さんは一切言わない。

源ちゃんはどこからやって来たのだろう・・

寅さんファミリーな中でも「一番、謎に包まれている」と言っていいだろう。帝釈天の寺男、源公である。生まれは言葉遣いから分かるように、関西らしい。母親に捨てられ、いつしか葛飾柴又に。掃除や水まき、御前様のお供をするが、とらやの店員として働いたこともあり、寅さんの商売の手伝いでしばしばサクラもやる。

 

寅さんの前では絶対服従、兄貴と慕っているが..

寅さんのトランクや荷物を持ったり、マドンナの出迎えをするなど飼い犬のように従順だが、別の一面も持っている。

しょっちゅう寅さんの失恋や失敗を口元を手で押さえて嘲笑したり、

陰ではと呼びつけにする。美しいマドンナが柴又に現れると・・

「寅の恋人が来たで~」

と噂をまきちらす!

逆に寅さんにはどつかれ、時には遊び相手にされたりする。

第26作 『寅次郎かもめ歌』では、博とさくら夫婦が一軒家を購入したお祝いにと2万円を強奪されたりと、気の毒なくらい散々な目に遭っている。パワハラ上司に当たった不幸な部下とでも言うべきか。

しかし、黙って酷使に耐えているだけではない。第10作『寅次郎夢枕』では「バカ」と書かれた寅さんの似顔絵を鐘に貼って鐘木をつくなど渾身の復讐もある。

そんな源ちゃんだけど、第22作「噂の寅次郎」では

 

 

寅さんが仮病で倒れた時もホウキを投げ捨て全力でとらやに走っていった。

やっぱり兄貴を慕ってるんだよね...

実は第8作で寅さんと源ちゃんの幻のシーンがあった・・

 

佐藤蛾次郎さんは全シリーズ中、第8作『寅次郎恋歌』だけ

クランクイン直前に交通事故に遭って出演できなかった。

 

 

第23作『翔んでる寅次郎』ではこんなシーンがあった・・

ひとみ(桃井かおり)の日用品の買い物に付き合っていた源ちゃんが、寅さんから解放されて「ゴ~ン」という鐘の音を聞いて慌てて引き返すと、

鐘突き、ほったらかして何処へ行ってた・・

寅さんに嫁が来たんや、綺麗な人や、

御仏に仕える身が嘘など付きおって・・

ホンマヤ、ホンマヤ、ウワー!

 

 

このシーンは、山田洋次監督と朝間義隆さんによる共同脚本の第8作準備稿「寅さんが源ちゃんを成敗する幻のシーン」を再現しているのかと..

そのシナリオでは御前様から寅さんに代わって鐘を突く内容と酷似している。

その幻のシーンは源ちゃんが寅さんの真似ををして帝釈天の裏門あたりで近所の悪ガキ相手に

またお逢いしましたね..お笑い下さいまし、この馬鹿な寅は、こないだお逢いしてからずーっとあなたのことを、お慕い申しておりました・・お貴さん・・・

振り返ると寅が学を従えて立っている。源公、逃げるに逃げられず真っ青になる

よう、源ちゃんよ、一寸きな

寅さん、残忍な顔を浮かべる。

夕焼け空を背景に鐘が鳴っている。よく見ると鐘をついているのは寅である。そして、鐘の下から源公の脚が出てバタバタ逃げ出そうともがいている。

※『みんなの寅さん from1969』より参照

 

上記のツィートの画像は、第9作「柴又慕情」の予告編の一枚だと思いますが..前作で出演できなかった源ちゃんに寅さんの恰好をさせたサービスショットかもしれない^^

ちなみに源ちゃんのトレードマークのアフロヘアは、この第9作からなんだよねえ^^

蛾次郎さんは、本当は鐘をつくのが嫌いだった!?

【寅さん映画/裏のウラ】🎬
著書『あの人の話』によると、その日は震え上がるような寒さだった。鐘つきシーンの撮影まで時間があり、参道の天ぷら屋の大和家で待機していたという。「蛾次郎さん、寒いねえ。ブランデーでも飲むかい」。店のご主人の言葉に、「まあいいか。少しぐらいなら」。1杯が2杯、、やがて3杯、4杯に(どっかで聞いたフレーズだなあ 笑)。つまみにイクラやトロも出てくる。「すっかり酔ってしまい、気が大きくなってね。『鐘つきのシーンなんて前のフィルムを使えばいいんだよ。いくらでもあるんだから』。大きな声でそんなことを言っていたんだ」撮影したとしても、遠くからなので分からないだろうと思っていた。いざ本番となって驚いた。カメラが鐘楼の上に置かれ、自分の目の前にある。酒が回っていたせいかオーバーな演技となり、思い切りついてしまった。実は大和家の隣の高木屋さんで監督、お茶飲んでたの。全部聞こえてた(笑)帰りのタクシーの中で、山田監督からこんこんと論されたのは言うまでもない。

 

御前様にとって寅さんと同様に源ちゃんは「心配ごと」だった

 

源、お前は愚者以前だ!

第45作は御前様..最後の作品。こんなシーンが・・

源ちゃんのことを最後まで気にかけていた御前様(名優/笠智衆)のラストシーン!

その相手となっただけに、これ以上のはなむけはないだろう。

「この男ときたら下手くそだし、手は汚いし、おまけに時々、殺意を感じる。私はいつかこの男に殺されるでしょう。南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経~」

 

御前様の背後では台詞に合わせて、

茶目っ気たっぷりに悪態ジェスチャーを繰り広げている🤣🤣🤣

 

 

満男、ビデオ見るか、裏ビデオ・・

源ちゃんは結構...悪いやつ・・

大学受験で悩んでいる高校生の満男にヨコシマな道へと誘惑する。

未成年のとき、近所にこういうあんちゃんがいたのを思い出した^^

川千家の白衣を着てるのは、若かりし頃の出川哲郎。スリムだなあ・・。

 

まだ、早い、早い、、

 

セリフが少なくても、画面の端でしっかり芝居をしてる

源公は、にぎりずしについているワサビみたいな男・・(佐藤蛾次郎)
なくてもいいけど、やっぱり..ないと困る!だから、ワサビのような存在❣

 

 

最後に・・

「男はつらいよ」は人生そのもの・・

2016年 インタビュー記事より

僕の役者人生のほとんどでしょ、寅さんは。テレビからずっとだからね。体の7割ぐらい寅さんじゃないの?山田監督と出会えたのもラッキーでしたよね。オーディション1時間ほど遅れたのに(笑)山田監督は素晴らしい監督ですよ。僕がここまで来たの、監督のおかげだしね。だからもういろいろとお世話になってる。女房と結婚するのも、山田監督の奥さんとふたりで取り持ってくれたから一緒になれたんですよ。俺は、人生ツイてたんだね。いい女房もらえて、いい監督に出会えて、いい子供ができて。ツイてる人生です。孫もいるしね。

今頃、天の国では渥美清さん、笠智衆さんと,,,

シリーズ各作品の楽しい思い出を振り返ってるんだろうなあ^^


 

男はつらいよ 全50作が無料で視聴できます!詳しくはコチラをどうぞ。

 ↓    ↓    ↓    ↓    

🎬『男はつらいよ』を見放題で視聴できるU-NEXT無料お試しサービス

 

-寅さん!

© 2024 とくダネ!ワクワク生活 Powered by AFFINGER5