寅さん!

蘭ちゃんの魅力を十分に発揮した/寅次郎かもめ歌/

キャンディーズ解散後の伊藤蘭が女優として本格復帰を果たした第26作。

父親代わりとして奮闘する寅さんを筆頭に、登場人物たちがマドンナの成長を温かく見守る。

夜間学校というモチーフとマドンナ伊藤蘭の好演により、作品全体が優しいまなざしに満ちあふれ、派手さはないが根強いファンを持つ作品である。

併映は元キャンディーズの田中好子主演『土佐の一本釣り』で話題に

キャンディーズファンと寅さんファンにはたまらない豪華2本立てとなりましたね^^


第26作「寅次郎かもめ歌」には、人気絶頂のまま解散したアイドルグループ、キャンディーズの伊藤蘭がマドンナして登場する。1978年の解散後、一時は芸能界を引退した彼女が女優として本格復帰した作品のひとつであり、この作品の注目度は当時非常に高かった。

70年代アイドルグループ☆キャンディーズ 1973年~1978年

人気絶頂だった1977年の夏、日比谷野外音楽堂のコンサートのエンディングで突如解散宣言。

その時に、ランが泣き叫びながら発言した「普通の女の子に戻りたい!!」は非常に有名になり、当時の流行語にもなっている。

当時のアイドルグループやアイドルにはファンからステージに投げ込まれる紙テープは半端なかった。キャンディーズの曲に例えるなら『危ない土曜日』ならぬ『危ない紙テープ』だね。
顔に当たるなど危険だとして80年代はじめに禁止になった..

 

今回はマドンナというよりヒロインかな・・

本作における寅さんはマドンナに対して父親代わりの立場を取っている。
寅さんが二回り年下の伊藤蘭に恋をする設定に無理が生じたのだとも解釈できる。

 

国税調査のシーンでは、ふたりのおばちゃんが・・

これ書かねえとな、日本の人口から外されちゃうんだぞ..

外されたっていいよ・・と開き直る寅さん。

冒頭の掴みはOKのこの笑ってしまうシーンではシリーズファンにはたまらない2ショット・・

テレビ版おばちゃんと映画版おばちゃんがワンフレームに収まって会話をするお宝映像だ^^

第5作『望郷篇』では浦安の豆腐屋のお茶の間にテレビ版「男はつらいよ」のレギュラー陣が全員集合しますね。

杉山とく子さんは、シリーズでもその独特の存在感で8回出演しているが、

三崎千恵子さんと共演するのはこの第26作「寅次郎かもめ歌」だけです。

 

奥尻島の秋・・

函館にいたことがあるんんじゃ、

この島の暮らしは、ちょっとさびしいな..

 

奥尻島の津波被害を受ける前に撮られている・・

 

すみれ、寅さんと上京~恩人が誘拐犯と間違えられ・・

寅さんはいい人だよ!

何年、警官やってるんだよ

お前なんか一生出世できるもんか!

オヤオヤ、このおばさんは奥尻島の旅館で「えっ、この人すみれちゃんの知り合い?」・・

寅さんを訝し気に見ていた女中さんじゃないか。寅さんたちと一緒に上京したのかな^^

ご存知、松竹最後の大部屋女優の谷よしのさんですね。眼鏡をかけて近所の通行人に扮している。この女優さんがひとつの作品に役柄を変えて出演しているのを探すのもシリーズの醍醐味ですね。今作では夢のシーンもいれると3度違う役柄で出演している。

とらやに下宿した..すみれの入浴シーン

キャンディーズとゆかりのあるドリフターズのコント場面のような入浴シーン(笑)

寅さん、お風呂が熱いの・・

 

『寅さん流~袖の下』はちょっと無謀だよねえ~

暇なとき駅前でパチンコでもやってよ・・🤣

寅さんはシリーズの中でしばしば、こういった賄賂を使うがすべてハネ返される。

林先生を演じた名優の松村達雄さん、シリーズでは第6作のスケベ医者、第32作で寺の住職、第39作の老医、そして2代目おいちゃんをまったく感じさせない存在感のある演技は流石!

 

 

1980年の時代背景

 

【寅さん映画/裏のウラ】🎬

昼はコンビニでアルバイト
夜は定時制高校で勉強・・
公開後、お店に電話が殺到!

「すみれちゃん、いるう~」
「あれは映画の話なので...」

それでも鳴り止まない電話
オーナーが機転を利かせて..

「すみれちゃんは奥尻島に帰りましたよ!」

 

下手でも笑わないでね・・

とらやのお茶の間ですみれの合格を祝う・・

受験勉強でお世話になったお礼に、すみれが『江差追分』を唄おうとするが寅さんが傍で

横やりを入れて笑わせるので歌えなくなる。

 

タイトルの「かもめ歌」は、『江差追分』のこと。「かもーめー」から始まる節があり、

劇中でも再三披露されている。

すみれの朝帰り・・

 それじゃ、一晩、その男と一緒だったんだな、、

だって、私、結婚するの、その人と・・

 

寅さん、怒らないで、お願い、、

 

 

怒らねえ、大丈夫・・

幸せになれるんだろうな、お前・・

 

寅の気に入るタイプだよ・・

 

恋人の役を演じたのは身長180センチと大柄な村田雄浩さん。キャンディーズ解散から女優に転身してまもない蘭ちゃんを相手にしての大役だ。

「普通だったらありえない。そんなことが許されるのだろうか、と思いました」

「北海道出身でジャガイモのような青年」「いまどき珍しい、純朴な好青年」という条件にマッチしたそうだ。

 

あき竹城さんが最後に登場して後味の良いラストシーンになった

やっぱり、あんちゃんじゃないの...
どうだね、一緒にバスにのらねえか

男がいなくて退屈してるとこだったんだわ

オラ、ストリップやるだよ~🤣

恋に暴走する寅さんや、喜劇性の高い寅さんを期待する向きには、いささか地味な印象の作品として映るかもしれないが、夜間学校というモチーフと蘭ちゃんの魅力全開の好演を得て、作品全体に優しいまなざしが満ちあふれている。後年の山田洋次『学校』シリーズへと続く萌芽ともいえるもので、派手さはないが根強いファンを持つ作品である。


 

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