寅さん!

森繁久彌との共演・柴又駅での寅さんとさくらの、美しい別れのシーンに酔いしれる..『第6作』🎬

山田洋次がシリーズ完結のつもりでのぞんだ前作『望郷篇』は大ヒット。この結果を受けて松竹は「男はつらいよ」を本格的にシリーズ作品として打ち出す決断をする。

前作まではテレビシリーズから広がった映画版という感のシリーズだったが、この作品で本格的な映画『男はつらいよ』が誕生する。

名優・森繁久彌と渥美清の競演を中心とする映画冒頭部分。もうひとつが寅次郎とさくらによる、柴又駅での美しい別れのシーンだ。

今回の寅さんのお相手は訳ありの人妻 /明石夕子。 ~若尾文子~

 

1953年、映画「十代の性典」に出演。映画は大ヒットを記録してたちまち人気を博した。同年の映画『祇園囃子』では溝口健二監督に起用され女優としての実力を発揮する。性典女優の汚名を返上した熱演が高く評価された。

以降、可憐でありながら強烈な情念と内に秘めた激しい気性を表現する演技から日本映画を代表する正統派美人女優の一人となり、京マチ子、山本富士子と並ぶ大映の看板女優と謳われ、260本以上の映画に主演した。和服姿の艶やかな美貌から未だに海外での人気が高い。 入社2年目にして、たちまち「大映」の看板女優に。

 

今回のテーマは故郷。そうよ、俺のふるさとは葛飾柴又よ..

ふるさとは遠きにありて思ふもの・・

室生犀星のあまりにも有名な詩をモチーフにした今作品。

とらやでは、テレビのドキュメンタリー番組みたいな『ふるさとの川 江戸川』を一家で観ているころ、寅さんは遠く離れた山口県の小さな食堂のテレビで偶然観てとらやに電話する。

 

 

冒頭部分が強く印象に残る第6作『純情編』

見れば見るほど心に沁み入る味わい深い冒頭場面には名場面がふたつある。!
ひとり旅を続ける寅次郎は、幸薄げな子連れの女と出会い、故郷への里帰りを共にする。渥美清と宮本信子の抑えた演技は哀愁に満ちたロードムービーといった風情で心を掴まれる。

哀れみとも憤りともつかぬ、やりきれぬものがこみ上げてきて・・・

俺の故郷にな、ちょうどあんたと同じ年頃の妹がいるんだよ。もし、もしもだよ、その妹がゆきずりの旅の男にたかが2千円ぐれえの宿賃でよ、その男がもし妹の身体をなんとかしてえなんて気持ちを起こしたとしたら、俺はその男を殺すよ

 


そして、あとひとつは喜劇俳優ニ大スターの共演だ。

渥美清さんがまだ駆け出しの時代、すでに森繁久弥さんはスターだった。森繁さんの出演作に端役で出演した渥美さんに「キヨシ、弁当食ったか」と優しく声をかけて貰ったことに感激したという。

渥美と森繁の共演はほんの束の間であるが、その道の達人同士は刀を合わせずとも対峙する構えだけで魅せてくれる。このときのふたりのやりとりは見事で、天才俳優同士の絶妙の呼吸が堪能できる。もっと見たいなあ!と思うところでシーンは終了してしまう、残念!

この作品でしか見られないふたつのシーン!

 

タコ社長の自宅が初めて公開される。あとにも先にもこの作品だけである。子沢山で後にあけみだけが登場するわけだが、こんな狭いところに家族が住んでいたんだなあ...
「お前になんか、中小企業の社長の辛さが分かってたまるか」が実感として伝わってくる。



初代おいちゃんと2代目おいちゃんが一つのフレームに・・
ここでは松村さんがスケベ医者に扮している。

いつも通り失恋というかたちで展開する物語は大団円

おばちゃんの遠縁にあたる別居中の美しい人妻・明石夕子が『とらや』に下宿していたために起こる賑やかな騒動は、初期のシリーズの定番となる。

今回も第3作『フーテンの寅』に続く勘違いだった。

思わず涙がにじむ、兄妹の情感あふれる別れの場面

寅次郎とさくらは幼き日の思い出をたどりながら、柴又駅で涙の別れをする。シリーズ中、二人は何度も同じ別れを繰り返すのだが、幼年期のエピソードとともに、さくらの寅次郎への想いがもっとも強く溢れ出すのが本作での別れ。こちらでは倍賞千恵子の名演が光る。

 

優しいさくらは、寅さんの首にマフラーを巻いてあげる。

あのね、お兄ちゃん・・つらいことがあったらいつでも帰っておいでね

そのことだけどよ・・そんなことだから俺はいつまでも一人前に・・

「故郷ってやつはよ・・」その後の言葉が電車の音にかき消される・・

故郷ってやつはよ、故郷ってやつは・・

えっ何、何て言ったの!

続きの言葉は聞こえなかった・・余韻が残るいいシーンだと思う。

観ている我々も、寅さんの言葉を想像するしかない・・

 

語り草となった撮影裏話・・

【撮影裏話】
これは有名なエピソードですが^^電車の乗客はエキストラではなく本物。通常運行の電車が来て、一発本番撮りをしたが何度も撮りなおしになっちゃう。渥美さんは次の駅で降りてまた戻ってきて・・また次の電車を待って。「あっ、(電車の色)違っちゃうねえ」なんて言いながらやってたらしい。この名シーンに乗り合わせた乗客はラッキーだよね!何曜日に撮影したのかわからないけど、翌日..会社に出勤して自慢したんではないだろうか^^

 

望郷篇は山田洋次監督の思いが強く反映された渾身の作品。五作目でシリーズはお終いにしようと思っていた。ところが、映画館はどこも超満員。やめるにやめられなくなった。
もう一回だけ僕が作るって撮ったら、やっぱり思いがこもるんじゃないでしょうか。とても力のあるものができて、ドーッとお客が増えて、それでまた..やめられなくなっちゃった。


 

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