啖呵売は、言葉の魔力で通行人を自分の前に引き寄せなければ始まらない。
さらに、インチキすれすれの買い物をさせられた客に、「あんなにおもしろい啖呵が聞けたんだから、まあ、よしとするか」とあきらめさせる話術でなければならない。
腹切ったつもり、どう!四百、三百!これで買い手がなかったら右に行って田子の浦、左に行って三島、右と左に泣き別れだ、ようし特別二百円!
七つ長野の善光寺、八つ谷中の奥寺で、竹の柱にカヤの屋根。手鍋さげてもわしゃいとやせぬ。信州信濃の新そばよりも、あたしゃあなたのそばが良い。あなた百までわしゃ九十九まで、ともにシラミのたかるまで」
四谷赤坂麹町、チャラチャラ流れる御茶ノ水、粋な姐ちゃん立小便。白く咲いたが百合の花、四角四面は豆腐屋の娘、色は白いが水くさい!」
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