昭和世代の囁き録

どうでもいい報告をする。

そのころ勤務している飲食店で遅番のシフトだった為、よく終電で帰宅していたんだけど毎週金曜日は「お疲れ様」のサラリーマンが多く車内はいつも酒臭かったんだよね。

ある日、ドアの傍に乗っていて横には赤ら顔のサラリーマン風の男がじっとドアの外を見ていたんだよねえ。すると突然!ドアの窓に向かって嘔吐したんだよ!

飛び散ったゲロの先は、金曜日の解放感なのか近くで楽しく話していたOLの女性ふたりと上司の男性。そして不幸なことにゲロの飛沫は女性ふたりの頭に!一瞬、二人は何が起こったんだろうという表情だったが少したって「キャーッ!」の絶叫!すぐ泣き顔に変わった。

当然、上司は「この野郎!どうしてくれるんだよ!」と怒ったね。そうするとすぐ傍のほろ酔い加減のサラーリマンが、「ショウガねえだろ!」とその上司に叫んで二人は罵り合いになって車内は騒然になった。

やがて停車駅でドアが開き、ゲロをした男は鮮やかに瞬敏な動きで降りて立ち去った。

 

 

 

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